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遥香が横から言う。たしかに可愛いエピソードだ。 緊張してる様子の遥香だけど、とりあえず会話はできている様子で安心する。 「普通顔に似合わずだろ。なんだ似合ってって」 「だって、顔に似合って可愛いですよ」 「それは……褒めてんのか?」 「当たり前じゃないですか!めちゃくちゃ褒めてます!ベタ褒めです!」 意外と最初から話が弾んでいるふたり。仲良さそうで何より。 ふたりが並んで楽しそうに話している間、こそっと横に座る係長に連絡をする。 「30分程したら、一緒に帰りましょ」 送った後に、これじゃ私が係長と二人になりたいみたいになると気がついて、後悔した。 すぐに気が付いた係長は、ちらっとこっちを見た。 「分かった」 なんか、ものすごくドキドキする。 悪い事をしてるみたいだ。 「おふたりは結婚しないんですか?」 いつもの遥香に戻りつつあった。 乙女な遥香は一瞬だ。 「できるなら早くしたいけどね」 横に座る係長は言う。
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