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「じゃあいいじゃないですか。細かいこと気にしてると禿げますよ。さっ、入りましょう」 店の前でうだうだ言っていても仕方ないので、先に店に入る。 何に困っているか分からないけれど、嫌ではなさそうなので、まあいいや。 「おい、禿げるとか言うな」 後ろからついてくる係長。 遥香は大丈夫だろうか。週明け詳しく聞かないと。 お店は結構混み合っていた。根強い人気があるのかもしれない。 カウンターしか空いてなかったので、並んで座る。 おすすめだという、メンマラーメンを注文して出来上がりを待った。 「それで、道重主任の相談ってなんだったんですか?」 まだ聞いてない事を思い出す。 「ああ……誰にも言うなよ?」 「言いませんよ。友哉さんの秘密も黙ってるでしょ?」 言っちゃいけない秘密が多いなぁと思うけれど、別に誰にも言う気はない。 苦笑いしつつも、友哉さんは頷いていた。 「まあ、そうだな。シゲなんだけどな……高木さんの事、ちょっと気になってるみたいでさ」
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