6(2)

2/53
前へ
/406ページ
次へ
友哉さんは、ちゃんと9時半に迎えに来た。 遅刻したら文句のひとつでも言おうかなーと思って、外で待っていたけれど時間通りにやってきた。 少し眠たそうな顔は、会社ではあまり見られない、レアな姿だ。 「おはようございます。目が開いてませんよ」 「……おはよ。ちょっと寝坊した」 「友哉さんでも、寝坊することあるんですね」 「平日は大丈夫なんだけどな。休みの日は油断して寝過ぎる事がある」 ハンドルを握りながら大きなあくびをする。こんなんで大丈夫だろうか。 「運転大丈夫ですか?」 「大丈夫、任せとけ。朝飯食べたか?」   「まだです、どこか寄りますか?」 「そうだな。先にコンビニ寄るか」 遊園地に向かう前に、コンビニに行く。 ここから遊園地までは、車で1時間半くらいだろうか。 遊園地も楽しみだけど、友哉さんとのドライブも、それはそれで楽しみだった。 天気は見事に快晴、雲ひとつない青空とはこの事。お出かけ日和だ。 気温も、暑くもなく寒くもない。ちょうどいい過ごしやすい気温だ。
/406ページ

最初のコメントを投稿しよう!

540人が本棚に入れています
本棚に追加