6(2)

3/53
前へ
/406ページ
次へ
友哉さんはお腹が空いているのか、パンを3つとアメリカンドックを買っていた。 「そんなに食べたら、ジェットコースターで吐きますよ」 コーヒーを飲んで、アメリカンドックを口に運ぶ友哉さん。 「いや、なんかさ。旅行とかこういう遠出の時の朝飯ってテンション上がるよな」 「確かにちょっと特別感はありますよね。ワクワクします」 「つい買いすぎるんだよな。着くのに時間かかるし、腹減ったら食べていいぞ」 嬉しそうに、コンビニから車を出す。ハンドルを握りながら、楽しそうに笑う姿は少年のようで、ドキッとした。 慣れてきたとはいえ、私服姿の友哉さんは、やっぱりかっこいい。 ジーパンに白いTシャツとシンプルだけど、めちゃくちゃオシャレに見える。 顔がカッコいいと、何着ても似合うからお得だな、とか思ったりする。 車は高速道路を走る。土曜日だけど、道は空いていた。 「昨日、遥香達どうだったんですかね」 ふと、気になった。遥香からは連絡がない。
/406ページ

最初のコメントを投稿しよう!

540人が本棚に入れています
本棚に追加