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「おっ、言ったな。誰がビビリだ」 「ビビリですよ。アヒルに乗ろうとしてたくらい、ビビリです」 「アヒルとビビリは関係ない。アヒルもめちゃくちゃ怖いアトラクションかもしれないだろ」 「絶対怖くないですよ。並んでるのだって、子どもだけでしたよ」 「あの子どもたちは、怖い物好きの精鋭達だ」 「何言ってんですか。じゃあこれ終わったらお化け屋敷に行きましょう」 「おい、待て。それとこれとは話が別だ」 「一緒ですよ、ビビリ繋がりです」 「ビビリ繋がりって何だ。俺はビビリじゃない」 「ビビリですよ、それはもう認めましょう。いいと思いますよ、ビビリな人も」 「嫌だね。俺はビビリじゃない」 「ここのお化け屋敷、迷路みたいになってるらしくて、道間違えると出れなくなるらしいですよ」 ネットに書いてあるのを、昨日チェックしていた。 道を間違えると、同じところをぐるぐる回るようになっているらしい。 「……なるほど。それは、怖そうだな」
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