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「うるさいですよ、つべこべ言わずに行きましょう」
お化け屋敷に向かう。
夕方になって、人が少し減ったような気がするけれど、いざお化け屋敷に着くと、結構な人が並んでいた。
「やっぱり人気なだけあって、並んでますね」
「わざわざ怖い所に突っ込んでいくやつの神経が分からん」
ホラー映画であれだけ怖がっていたから、お化け屋敷なんて、もっと嫌に違いない。
「大丈夫です、行ってみれば分かります。並びましょ」
手を引っ張って、列の一番後ろに並ぶ。
入口と出口が隣同士になっていて、入っていく人の様子と、出てくる人の様子がよくわかった。
暫く眺めていると、出てくる人は皆んな猛ダッシュで飛び出してきていた。
「なんであんなに走って出てくるんだ」
同じ事を思っていたのか、友哉さんが私に聞いてきた。
「さあ……お化けに全力で追いかけられてるんじゃないですか?」
適当に言ってみる。今のところそれしか思いつかないし。
「ちょっと待て。そんな危ないお化け屋敷なのか、ここは」
怖がっているからか、とりあえずなんでも信じる友哉さん。
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