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「バカやろう。そんなテンションについていけるか!なんだ、お化けに会いに行くって。できれば人生で一度もお会いしたくない」
「あ、次ですよ。行きましょ」
横で大きな声を出して、よく喋る友哉さんを連れてお化け屋敷に向かう。
入り口の手前で係員さんが立っていて、お化け屋敷には、到底似合わない笑顔で対応してくれた。
「中で簡単な説明がございます。入られたら、右手にお進みください」
「おいっ、なんだお化け屋敷の説明って」
滅多に見られない、ものすごーく不安そうな顔で私を見る。
「行けば分かりますよ、入りましょう」
足が進まない様子の友哉さんを引っ張っていく。
中に入ると、一気に暗くなった。
まだお化けは出て来ないはずだけど、それでも既に怖かった。
「菜奈。手を貸してくれ」
「いいですけど、まだお化け出て来ませんよ。説明聞いてないですから」
そう言いながらも、手を繋ぐ。
ふと冷静になって、お化け屋敷で友哉さんと手を繋いで歩いている、この状況について考えてしまっていた。
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