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道重主任とあの後どうなったのか、しっかり問い詰めないと。
「んー?私の話って?」
分かりやすくごまかす遥香。
さっきの私は、こんな感じだったのかな。
だったとしたら、かなり下手なごまかし方だ。
「ダメです、逃しません。道重主任との事はちゃんと報告してもらうからね」
恥ずかしそうに、俯く遥香。中々レアな姿だ。
これぞ乙女モードの遥香。
「いいけどー、菜奈がちゃんと教えてくれたらね」
何か進展がありそうな雰囲気に、期待が高まる。
「いいよー、じゃあ金曜日ね」
友哉さんも、別に言っていいって言ってたし、隠すのも面倒だから全部言ってしまおう。
さすがに、親友の恋愛事情を社内の他の人にバラすような事、しないだろうし。
憂鬱な仕事も始まってしまえば、なんて事はなくて、いつも通り時間が過ぎていく。
友哉さん……いや、係長は昼過ぎになって会社に戻ってきた。
遊園地の時とは、当たり前だけど顔つきが全然違う。
忙しそうに電話をして、パソコンで作業をする係長。
かっこいいなぁと、少し見惚れてしまう。
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