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家事を一通り終えて、コーヒーを飲む。 私は砂糖とミルクを入れて、甘いコーヒーを口に運んだ。 「次の日曜日、時間取れるか?」 唐突に、そんな事を言う友哉さん。 いつになく、真剣な目だ。 「次の日曜日、ですか?えーっと……」 頭の中で予定を思い起こす。 「はい、大丈夫ですよ」 ほっとした表情の友哉さんは、小さく頷く。 「じゃあ日曜日、晩ご飯一緒にどうだ?」 そんなに改まって言うことでもないような気がしたけれど、とにかく誘われた事を素直に喜ぶ。 「いいですね、行きましょう」 好きな人に誘われる。それだけで、舞い上がるほど嬉しい。 今週、頑張る理由ができた。 そう思うと、自然と頬が緩んだ。 「よしっ、じゃあ今日のお礼に、美味いもん食べに行こう」 微笑む友哉さんの顔は、世界で一番素敵だ。 「そんなに大したもの作ってませんよ」 「いや、世界で一番美味いオムライスだった」 恥ずかしげもなく、そんな事を言うので、私は照れる。 「ふふっ、大袈裟ですよ。あんなので良ければいつでも作ります」
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