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係長は大きく口を開けて笑う。
「面接か。悪いな、昼から今まで憂鬱だったろ」
リラックスした様子で話す係長は、普段と別人みたいだ。
これはモテるだろうなぁ。だって気さくでかっこいいもんね。
「そうですね。月曜から最悪だなーと思ってました」
変に遠慮するより、思ってることを言った方が良さそうだなと思っていたら、段々辛口になってくる。
その後、一杯だけといって始まった不思議な食事は、三杯目に突入していた。
「係長って結婚願望とかないんですか?」
思っていたより楽しい係長との食事。
上司と飲んでる感じがあまりしないのが、不思議な感覚だった。
明日大丈夫ですか?と聞いたけれど、あとちょっとくらい大丈夫だと言うので、それを信じる。
「あるよ。理想は30代になるまでにしたかったんだけどな」
「残念ながら間に合いそうにありませんね」
「間に合わないな。まあビンタされた彼女も、結婚を意識してたかと言われたら微妙なんだけどな」
「どうしてですか。あんな綺麗な人だったのに」
少し考えた後、係長は話す。少し酔っている感じもあった。
「最初は意識してたんだけどな。段々一緒にいて窮屈になってきたんだ」
「性格が合わなかったんですかね」
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