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係長なら触ってもセクハラにならなそうなのがずるいけれど。
人気あるし、人によってはむしろ喜びそう。
「彼氏……意外なことにいるんですよ」
特に隠すことでもないので、素直に教える。
「別に意外じゃない。いるだろうなとは思ってた」
これが意外な回答で驚く。私みたいな地味な女に、彼氏がいるなんて思う人は少ない。
「そうですか?地味ですし、いない方が普通ですよ。いると思ってるのなんて、あの会社で係長くらいです」
多分いると思ってたというのはお世辞だろうな。
「自己評価低いんだな」
「そりゃまあ、贔屓目に見てもそんなに評価できないですよ」
そんな事言うと、彼氏に申し訳ないけれど実際綺麗な人ってもっと他にいっぱいいる気がするし。
「小嶋は地味なんじゃなくて、やる気がないだけだろ」
やる気がない、まあ……言われてみればそれもある。
「ありますよ、やる気。いつも満々です」
少し顔を作ってみせるけれど、恥ずかしくなってやめる。
「嘘つけ。じゃあとりあえず明日からメガネを外してこい」
何故そんなにみんなメガネを外したがるのか。
メガネの方が楽でいいのに。
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