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「じゃあパスタにしよ。私もパスタがいい」
方向を少し変えて、車はパスタ屋に向かっていく。
なんか、いつもと違う雰囲気なのは気のせいかな。
私はいつも通りのつもりだけど、雅樹はなんだか少し違う気がする。
けどいつも通り安全運転だし、沈黙が続かないように、ぽつりぽつりと会話は振ってくれるし、変わらず優しい。
「仕事忙しい？」
カルボナーラとキノコの和風パスタを注文して、手持ち無沙汰で料理を待つ。
「うん、まあね。やっぱり担任持つようになってからは、前より忙しくなったね」
「そっか、今年から一年生の担任って言ってたもんね」
中学校の先生をしている雅樹は、今年の４月から、一年生を受け持つということは事前に聞いていた。
４月中旬の今が1番忙しい時期だろう。
「うん。嬉しいけどね。やっぱり大変な部分の方が大きいかな」
「何が一番大変？」
「そうだなぁ、授業の事とかは前と変わらないんだけどね。クラスの事が乗っかってきたから、その分忙しいかな」
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