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その後、係長から仕事の電話がかかってきた時は、笑ってしまいそうになった。 やっぱり仕事の時の話し方よりは、プライベートの方が好きだったりする。 その日の夜、係長はビルの入り口で女性2人と楽しそうに話していた。 別に係長が誰と話していようが関係ないけれど、なぜ私なんだろうと思う。 付き合ってほしいところがあるなら、今話している女性を誘えばいいのに。 いまいち係長の考えている事が分からなかった。 誰かに相談したいけれど、こんな事遥香に言える内容でもない。 社内の人にこんな事相談したら、どこから広まるか分からない。 けど遥香には別れた事くらいは報告しといた方がいいかも。 そう思った私は、ゴールデンウィーク前の平日に遥香をご飯に誘った。 「珍しいね。菜奈から誘ってくるなんて」 私たちは、相変わらずいつもの居酒屋にいた。 いつも違うところに行こうとはするけれど、考えた結果いつもの居酒屋になってしまう。 「んー、まあ色々あってね」
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