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「なに、どうしたの!?なんかあったの?」 心配しているようでも、楽しんでいるようでもある遥香は、身を乗り出してくる。 「大したことじゃないんだけどね」 「……いい報告じゃなさそうだね」 「うん。彼氏と別れた」 勿体ぶる必要もないので、さらっと話す。 えーーーと少し大袈裟に声をあげる遥香。 相変わらずうるさくて、なんだかほっとする。 「なんで、どうしたの!?」 「なんでだろうね。結婚を意識できなかったとか、そんな理由みたいだけど」 嘘じゃないから、いいよね。実際に言われたもん。 「へー。残念だね。津川くんとはお似合いだと思ってたのに」 「なんか、私結婚できない気がしてきた」 自分が、他の誰かと一緒に生活を共にするというのが、想像できない。 「大丈夫。菜奈は女子力高いんだから。料理は美味しいし、お菓子作れるし、家事は完璧だし」 お世辞だと分かっていても、別れたばかりだと不思議と心が落ち着いてくる。 「それは遥香がだらしなさすぎるの。これが普通だから」
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