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左上に、数量限定と書かれたそのメニューは、普通よりいちごの量が多いみたいだ。 いちごの種類も、少し高級なブランドのいちごを使っていると書かれてある。 「おお、本当だ。数量限定か……まだ残ってるか聞いてみよう」 「じゃあ私は抹茶プリンパフェにします」 私がメニューを決めると、係長は店員さんを呼ぶ。 「すみません、この数量限定のやつってまだあります?」 店員さんに対しては、ものすごい丁寧な話し方になる係長。 仕事上での話し方みたいな感じ。 「はい、まだございますよ」 「じゃあそれひとつと、抹茶プリンパフェひとつください。あ、飲み物どうする?」 「じゃあ……アイスコーヒーで」 「そしたらアイスコーヒーふたつください」 かしこまりました、と丁寧に言う店員さんは注文を終えると、裏に引き上げていった。 「よかったですね、まだ残ってて」 「ああ、ラッキーだな」 「よかったんですか?メロンソーダじゃなくて。男の憧れなんですよね」
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