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雪女の里
雪女の里へと帰ると、長と、侍女たちが出迎えてくれました。人間の世界と別の場所にあり、一年中雪に覆われたこの里にいるのは、ほとんどが雪女です。
「ゆき、よく無事で帰って来ましたね」
「はい。依頼された魂はこちらに」
私は持ってきた魂を長に丁重に手渡した。
「ありがとう。ゆき、疲れたでしょうから、もう今日は休んでください。私たちはこれから……、ふふっ」
長は初老の男性の魂とともに寝室へと向かいました。ゆきはそれを黙って見送ると床につきます。これはこの里で何十年かに一度、行われていることなのです。
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