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ドキドキしながらピンポンを押すと一週間ぶりに聞く要の声がしてそれだけで胸がギュッてなる。
「久しぶりだな」
たった一週間あっていなかっただけなのに凄く久しぶりに会ったような気がする。
ドキドキしすぎて返事もできずに要に近づくこともできない。
告白ってこんな緊張するもの?
はぁ、今まで告白してくれた子にもっと丁寧に接しておくんだった。
「何かあったのか?」
毎日一緒にいたのに急に一週間避けられてこれまた急に会いたいなんて言われたら何かあったと思うのが普通だ。
心配そうな要に申し訳なくなる。
「す、」
「す?」
もう言うしかない!要の側にいるにはこれしか無いんだ!
「好きなんだ!要が!!」
目をぎゅっと瞑り思い切って言うと空気が止まったのが分かった。
何も言わない要に恐る恐る目を開けると驚いたように翔太を見ていてその目には気持ち悪さとかそういうのは含まれてなくてとりあえずホッとする。
「それは、あれか?友達としてってことか?」
そうだよな。男に好きって言われたら普通そう思うよな。
ここで当たり前じゃんと誤魔化したい気持ちを抑えて首を振る。
「要といるとドキドキする。それに、えっ、ちな夢も見るんだ!!」
こんな事まで告白するつもりはなかったのに思わず言ってしまって顔が真っ赤になるのが分かった。
自分の顔を見られたく無いのと要の顔を見たく無いので両手で顔を隠して座り込む。
何も言わない要にドキドキしていた気持ちは収まってきて駄目だったんだって絶望感が強くなってくる。
「ごめん、急に…でも嫌いにならないで…」
それでも何も言わない要にやっぱりもう友達も辞めると言われてしまうのだろうかと顔を上げると固まったまま頬が少し赤くなっている要がいた。
「え?」
その顔に収まりつつあった翔太の顔も赤くなってくる。
「びっくりした…翔太がそんなこと言ってくれる日が来るなんて思ってなかったらから…」
要が翔太の告白を嫌がっているようには見えなかった。
「俺もずっと好きだったんだ。付き合ってくれるか?」
まさかの要の言葉に今度は翔太が固まる番だった。
聞き間違い?
「翔太は女の子がすきだったし絶対無理だって諦めてたんだ。やっぱり男と付き合うのは嫌か?」
その言葉に全力で首を振る。
嬉し過ぎて反応できなかった。
座り込んでいた翔太を要が抱きしめる。
翔太も要の首に手を回した。
「うれしいっ」
良かった。本当によかった。
高人の言った通りになった。
これで要の側にいられる。
嬉しくて要の肩口におでこを擦り付けると要の柔軟剤のいい匂いがブワッとしてその瞬間条件反射のように身体が内側からあつくなった。
ただ要に抱きしめられただけなのに翔太のそこは硬くなりはじめていて慌てて要から離れようとするが要の抱きしめる力が強くて離れられない。
「かなめっ」
「もう少しこうしてたい」
耳元に要のあつい息がかかってそれが翔太の身体を熱くする。
このままじゃバレると焦っていると要の手が頬にかかり顔を上げさせられる。
近い距離で見つめられてファーストキスという訳でもないのにどうしていいか分からず目線をキョロキョロさせる。
「翔太、キスしていい?」
「えっ!え、うん」
今、要とキスなんてしたらさらにその熱が強くなることが分かっているのにその真剣な表情に断ることができなかった。
チュと軽いキスを落とした後、翔太の唇を舐めて空いた隙間から舌が入ってくる。
あれ?このキス、知ってる。夢と一緒だ。
舌を絡めた後上顎を舐めてそれからまた絡める。
全く一緒のその動きに頭では今は現実だと分かっているのにあの夢の感覚と身体が混ざり合ってくる。
この先はいつも深いキスをしながら手が入ってきて翔太の乳首を優しくイジる。
それで硬くなってきたそこをじっくり舐めるんだ。
今それをやられている訳でもないのにやられた時の快感が思い出されてしまって期待で乳首がツンとする。
「んっ、っ、はぁ」
「翔太、腰動いてる」
何度も繰り返される深いキスに溺れていたが要の一言で我にかえる。
恥ずかしい。絶対期待してるって思われた。
「やっていいのか?」
要の顔を見ると翔太がなんと答えるかわかっている顔をしていて悔しくなる。
でもここで嫌だと言えるほど身体の熱は冷めてくれなくて下を向いて小さく頷いた。
「ちゃんと言ってくれ」
「抱いてくれっ!!!」
親友から恋人になったばかりの男にそんな事を頼むのは恥ずかしいのに要がめちゃくちゃ嬉しそうな顔をしたので恥ずかしさを通り越して翔太も嬉しくなった。
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