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「あの……痛くない?」
「大丈夫……」
心臓が口から飛び出そうだ――――
「初めてだからその……」
「怖いのは初めだけ、安心して。全部俺に任せればいいから」
全身が小刻みに震えていたのだろう、彼は私の肩を強く抱きしめる。
「う、うん……」
「さ、力を抜いて……」
耳元で囁いた彼の言葉は魔法のように、私を安心させる。
「うん……」
肩の力がスッと抜けて、私は目を閉じた――――
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