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なぜ。
なぜ、『あのお方』は再び深界を造ろう、と。 おいらたちの傷口を抉るようなことを仰ったのだろう。 だけど、『あのお方』はその真名において約束してくださった。 深界が成された時には、おいらたちの悲願……コランダム神に還ることを。
おいらたちの視野が狭いから? 命の領域の者と神の存在はそもそも違うんだということを痛感させるため?
『俺。 コランダム世界の命として生まれてこられて。 楽しかったし……幸せだったよ? 神様』
ナギがそう言ってくれた時、本当に。 本当においらは涙しかけたんだ。 泣きたくて叫びたくて、たまらなかった……!
『……そうだね、そろそろネタばらしをしちゃおっかな。
コラン、ランダ、アダムそれぞれの神力が衰えたってのはね。 命の存在でいうところの、「老い」ってやつを。 表現してみたんだよ』
『老い……?』
おいらはおうむ返しに呟いたけど、アダムはその纏う空気をピリッと震わせた。 ランダも険しい表情をしている。 えぇえ……? おいらの理解力が悪いのか。
『そう。 早い話が、皆の神力にボクが制限をかけてたんだ。 折角命の欲望と同じ形になったんだからさぁ、細部だって命と同じスタイルにしなくちゃ。 リアリティが無いでしょ』
そうだ―――かつてミヤビィズの面々に言ったことがある。 命は有限だからこそ、儚くも尊いって。
『そっ……そんな、ワタシ、ワタシたちは……それじゃぁ……!』
『うん。 別にボクが制限解除さえすれば、みんな神力はすっかり元通り~、めでたしめでたし、だよ?』
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