(二)

3/16
前へ
/28ページ
次へ
 ある日、いずみが部活を終えて下校するために校門にたどり着いた。いつもであれば生徒会長が校門に寄りかかり、本を読みながら待っていることが多いのだが、この日はいなかった。  もちろん、それまでにも生徒会長が待っていない日はあった。そういう日は、いずみは以前と同じように一人で下校していた。  ただ、いつもであれば、メールやチャットで「先に帰っていて」とか「先に帰るね」と連絡をくれるのだが、今日は連絡がなかった。だからいずみは校門で少し待つことにした。 (続く)
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1190人が本棚に入れています
本棚に追加