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(二)
その日の放課後、いずみは生徒会長と生徒会室で話をした。一体どんな話なのかと緊張した。しかし、その内容を聞き、拍子抜けしてしまった。生徒会長は「下校のときに一緒に帰らない?」と誘ってきたのだった。
そうして体育館で生徒会長に話しかけられて以降、いずみは下校時に生徒会長と一緒に帰るようになった。
いずみは「なぜ自分なのか」と何度か尋ねてはみたものの、生徒会長は「あなたに興味があるの」としか言わなかった。これは告白なのかとも思ったが、どうもそういうわけではないらしい。確かに私に興味はあるようで、あれこれ根掘り葉掘り聞かれることはあったが、それ以上ではないようだった。登下校はときどき部活の仲間と帰ったりすることもあったが、だいたいいつも一人だったので、別に問題もなかった。それに生徒会長というだけあり、それなりに品行方正だったし、べたべたするような人との距離を詰めてくる人でもなかった。だから彼女と一緒に帰ることは嫌というわけではなかった。
(続く)
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