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日曜日
『あそこの屋敷の息子さん、亡くなったんでしょう?』
『やっぱり?なんか、短命の家系だったみたいで祟りでもあるんじゃない?って噂になってたもの』
『ほら、あそこの旦那さんもすぐ亡くなって、奥さんも呪いが怖くて子供残して出て行っちゃったって』
『そうそう!私の子供もクラス同じだったんだけど、なんか虐められてたみたいだし』
『でも、気味が悪かったから死んでくれて良かったわ』
どこから流れた心無い言葉をぼっちゃまが聞くことは無かった。
ばあやもとっくにそんな罵詈雑言が聞こえなくなっていた。
ぼっちゃまは棺の中で幸せそうに目を閉じている。
ばあやにとって幸せそうに眠る彼を見る事しができなかった。
「ぼっちゃま。申し訳ございません。貴方の母親が現れたので門前払いをさせて頂きました。でも、もう一つの約束はお守りしたでしょう?」
ぽつりと独り言のようにばあやがぼっちゃまに話しかける。
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