日曜日

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ばあやがそっとぼっちゃまの棺を覗き込む。ばあやはふと、胸ポケットから手紙を取り出した。 あの日、ばあやとぼっちゃまが一緒に片付けた部屋に残されていた手紙だった。 『ばあやへ。 この手紙を読んでいると言う事は僕は死んでしまっているんだね。 照れくさいけど手紙だったら素直な気持ちが伝えられるかな?と思って記します。 この呪いで父は早逝し、気味悪がった母に捨てられた僕に、ばあやだけが最後までいてくれた。 ダメな事をきちんと叱ってくれた。いい事はきちんと褒めてくれた。 僕と一緒に遊んでくれた。 笑ってくれた。 今まで僕を支えてくれて本当にありがとう ばあや、いつまでも元気でいてね。 世界で一番ばあやが大好きな息子、優輝より』
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