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「メイエルさん、はいこれ、テスト。すごいわね学年で3番よ。この調子で頑張ってね」
返ってきたのは80点のテスト。この学校の生徒間では一番難しいと言われる地理のテストで80点。私には信じられなかった。
信じ、られなかった。
「私が…?」
自慢じゃないが、私は学年でもトップクラスの頭の良さを維持している。
まあもっと視野を広げてみれば、私なんてアングラの一人なのだけど。
私は地理のテストだけは、どうしても50点が限界だった。
本当にすごい人は、50なんて点数は取らないのだけれど。
「…はい、頑張ります!今度は、1位取ります!」
地理のテストの順位で、3位。私にとっては快挙そのものだった。
いつもの点数から30点もあがるなんて、夢のようだ。
私は嬉しくて、つい泣いてしまった。
他の人から見たら、テストの点数が嬉しくて泣くなんてことは馬鹿らしいのかもしれない。でも、私は一番苦手な教科の地理で、80点を取ったのだ。今までの努力が報われたのだ。
それが…とても、とても嬉しかったんだ。
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