100点満点は私のもの

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「政府はどうやら、AIを遠隔操作して人々を思い通りに動かそうとしてるらしいよ。その実験日が確か、今日じゃなかったかな?」 私の思考が停止した。 アナスタシアの言葉が耳から耳へと流れていく。 『強制プログラムを開始します』 いつもスマホから流れるような音声が聞こえた。 機械的な、女の人の声だ。 スマホに向かってheyと名前を呼ぶだけで聞こえてくる音声そのものが、私の頭の中で響く。 私の身体が勝手に動く。 アナスタシアが私を見ている。 「…ああ」 どうやら気付くには、遅すぎたみたいだ。
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