0人が本棚に入れています
本棚に追加
「政府はどうやら、AIを遠隔操作して人々を思い通りに動かそうとしてるらしいよ。その実験日が確か、今日じゃなかったかな?」
私の思考が停止した。
アナスタシアの言葉が耳から耳へと流れていく。
『強制プログラムを開始します』
いつもスマホから流れるような音声が聞こえた。
機械的な、女の人の声だ。
スマホに向かってheyと名前を呼ぶだけで聞こえてくる音声そのものが、私の頭の中で響く。
私の身体が勝手に動く。
アナスタシアが私を見ている。
「…ああ」
どうやら気付くには、遅すぎたみたいだ。
最初のコメントを投稿しよう!