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なので次の約束の日に、2回続けてだまされた悪魔がジャックの不意をついて現れ、問答無用で彼の魂を抜き取った時には、残念どころか喜びさえしたのです。
悪魔は満足そうに笑い声を轟かせながら、ジャックの魂を地獄へ連れ帰りました。
【やっと捕まえたぞ、ジャック! これでお前の魂は余のモノだ!】
贅沢な生活に飽き飽きしていたジャックにとって、地獄は見たこともない刺激的な場所に感じられました。
【さあ、これからどうしてやろう? 散々待たされたんだ。お前の魂を何度も引き裂いて、粉々に打ち砕いてやる。人間には想像も出来ない恐怖を、お前に与えてやる!】
嬉しそうに語る悪魔を見て、ジャックはまた良からぬ事を思いつきました。
「悪魔さま、オイラは地上で散々博打をやってきました。もう博打を見るのもイヤなんです。どうぞオイラに博打をさせないで下さいまし」
ジャックのその言葉を聞いた悪魔は、意地の悪そうな笑いに口をニイィィッッと歪ませました。
【そうか。そんなに博打がイヤか。ならば、お前の嫌いな博打をとくと味あわせてやろう!】
悪魔はまんまとジャックの策略にはまり、他の悪魔達を集めて博打を始めました。
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