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その表情に蓮は顔色を変えることなく、言葉を続ける。
「やっぱり、そうなんだね」
蓮は下を向いて大きく深呼吸をしてから、再び蘭子の瞳を真っ直ぐと見つめた。蘭子は先ほどと変わらず、人形のように可愛らしく笑っていた。
「ボクは、みんなのかんじょうがわからない。だから、みんなとなかよく慣れない」
「うん、そうだね」
「だから、ボクに行き方をおしえてほしい。ボクにともだちの作り方をおしえてほしい」
そう言って蓮は蘭子に手を差し出す。蘭子はその手を両手で包んで、天使のような笑顔で応えた。
「わかった。そのかわり、うらぎっちゃダメだよ?
うらぎったら、カミサマからのてんばつがくだるから」
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