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さっきまで鬼ごっこをしていた友達は皆先に帰り、僕は1人公園のブランコに座っていた。
もう太陽は山の向こうに消えていこうとしているのに、僕は家に帰る気になれなかった。
この時間は嫌いだ。友達とさよならする時間がなんだかとても辛かった。
家に帰ってもどうせ1人だ。怒られてもいいからもう少しだけここに居よう。
僕は山の向こうに消えていく太陽を眺めていた。なんだかとっても胸が締め付けられる思いがした。
太陽が完全に見えなくなった時、いつも聞こえる明るい声が後ろから聞こえてきた。
「まだ遊んでたの、もう帰るよ」
振り返るとそこには大好きな母の姿があった。
「うん!」
僕は嬉しくなってブランコから降り、母の元へ走り出した。
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