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人見知りをしない瑠奈は、ここの看護師さんたちからも可愛がられていた。
ナースステーション横の休憩室ではしゃいで遊ぶ瑠奈を見つめながら、日頃の不安を高木に打ち明けた。
「お勉強もバイオリンの練習もちっともしてくれなくて……。才能ある子なはずなのに、わたしの育て方が悪いからでしょうか? なんだか自信なくしちゃって」
「バイオリニストの子だからって、必ずバイオリンが好きになるってわけもないでしょう。本人が興味のあることをさせてあげたらいいんじゃないかな。だけど不思議なほど紗良さんに似てるね」
「一緒に暮らしていると性格まで似るものでしょうか? まるで子供の頃の自分を見ているみたいで、歯痒くて嫌になります」
「紗良さんはステキな女性ですよ。もっと自信を持たなきゃ。あまり子供に理想を押し付けないで。瑠奈ちゃんが幸せになれたらそれでいいじゃないですか。幸せになるために生まれて来たんだから」
幸せになるために………
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