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不妊治療への意欲を失いつつも、少しも諦めきれず、失意のどん底にいたわたしに掛かってきた一本の電話。
それが高木Drからの里親の依頼だった。
血の繋がっていない子を愛せるだろうか。
子育ては大変だし、お金もかかる。
不安は尽きなかったが、高木医師から見るだけでもと言われ、その誘惑に勝てなかった。
不妊治療で散々な苦労を見てきた夫は、わたしの好きなようにしていいと、思いもよらないほどの寛容さを示してくれた。
夫の了解を得ているいま、ためらう理由など何もなかった。
この子を自分の子として育ててみよう。
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