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「ほらこの前。お昼の放送に出ていたじゃない?」
「はい。出させてもらいましたね」
「その時に、恋の相談とかでも受けてくれるって言っていたでしょ?」
「ああ。確か僕の相棒が言っていましたね。あの件を恋の相談と言っていいなら。ですけど」
「……?まあいいわ。それで私もその恋の相談ってやつをね。したいなーなんてね」
「先輩ともあろう方なら、友人などに相談できるんじゃないですか?それこそ見ず知らずの僕なんかより良いかと」
「もう、僕なんかとか言わないの。ちょっと家族の事もあって、友人には相談しづらいのよ」
そう言った先輩の思いつめた顔に、僕は一度息を大きく吐いてから言葉を返す。
「……なるほど。話し相手に位は慣れると思うので。承りました」
「ありがと」
先輩からの依頼を受けておいて不謹慎ながら、僕の頭の中には、『空斗が居たら依頼だと喜んだに違いない』なんてそんな事を考えてしまう自分が居た。
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