第一講 「国語の宿題を完成させる方法」

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第一講 「国語の宿題を完成させる方法」

「こんにちは、失礼します、渡会(わたらい)くんはいますかいますね助けて渡会(わたらい)く~ん!」 「な、なにごとですか!?  ……中井さん、びっくりするんでせめてもうちょっと静かに入ってきてくださいよ」 「じゃあ静かに入ってきたらわたしの悩み相談にも快くのってくれる?」 「それとこれとは話が別ですけど」 「ほらー! まぁ、聞いてくれなくても話すんだけどさ。あのね……」 「いやいやいや、聞きませんってば!  今日は今から帰って水戸黄門の再放送見るんです。忙しいんで、じゃ!」 「大福……」 「えっ?」 「昨日大福作ったんだよねぇ~……。  あっ、いっけない、うっかり鞄に入れてきちゃった、なんでここにあるんだろ~……?」 「……ぐっ……」 「あーあ、渡会(わたらい)くんが忙しくなければ、一緒に食べるんだけどなぁ~。  忙しいんじゃしょうがないなぁ~」 「……ちょ、ちょっとだけなら、まだ時間ありそうですけどっ……」 「そうこなくっちゃ!  あっ、でもあげるのは話が終わってからね。で、今日の相談なんだけど……、これ!」
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