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北村 春日 side
パリッとしたスーツを身にまとい、壇上に上がったあの人を見てなんて綺麗な人なのだろうと思った。 今まであんな綺麗な人を見た事がない。
確かに生徒会の人も抱きたい、抱かれたいランキングにのるだけのことはあってイケメン揃いだ。でも、あの人だけは独特の雰囲気を感じる。上手く言葉で表すことが出来ないけどイケメンの一言で表せないあの人のオーラを感じる。
クラス担任になると分かったら、柄にもなく興奮してしまった。あの人が、照れながら挨拶をしている時、ガチで息子がやばかった。
俺の恋愛対象は男子なのか、女子なのか、分からない。人を本気で好きになったことがないからだ。
でも、あの人を見た瞬間、あぁこれがか……って思ってしまった俺がいた。これは俗に言う一目惚れというやつだ。
近づく為には、どうすればいいんだろう。
クラスの奴らみたいにキャアキャア言って近づいてみる？それとも、先生が話しかけてくれるのを待つ？
ぐるぐると頭の中で考えていると、先生が学級委員をやってくれる人を探してた。
その瞬間
「先生！やりますよ！」
と答えていた。
これなら、委員を利用して近づくことも出来る。委員会なんてめんどくさいことやったことなかったし、サッカー部に入部しようと思ってるから多分忙しくなると思うが、先生に近づけるからよしとしよう。
クラスメイトである東は、先生にぶりっ子気味に話しかけていた。先生はどんな人がタイプなんだろう。あの東みたいにカワイイ系が好きなのかな。
あのぶりっ子新衛隊の東は、相変わらず何を考えているか分からない。あいつが生徒会の連中に好意を抱いてないことくらい見てて分かる。中等部のころも生徒会の連中の前では媚びを売っていたが、食堂に入ってきた時なんか物凄い顔で睨みつけていた。なんで、興味もないのに新衛隊に入っているのか分からなくって気味が悪い。あいつの家は名家だ。会長程ではないが将来の為に生徒会に媚びを売る必要性はないように思えるが…………。好意もなく、将来のためでもないなら、なんで新衛隊になんか入ってるんだろう？わざわざ嫌われ者の新衛隊に入る必要はどこにあるんだろうか。
話がズレてしまったが、そんな東だから先生に何するか分かったもんじゃない……俺の幼馴染の涼が間に入ってくれたから良かったが………あんまり先生に東を近づけないようにしないと……
「……気をつける？……はっまさか俺様系会長しか見ていなかったぶりっ子系チワワが立花先生を!!ぶりっ子系チワワ×初々しい教師か！ぶりっ子系チワワは、受け属(ry」
……バカかよ、涼は……
初対面で何言ってるんだ。先生が困ってるだろ。あいつは頭の回転は早いのになんで勉強は出来ないんだ？自分の好きな事だけには、頭がまわるのか。いつもどうり何言ってるか分からないが……。
まぁでも涼のおかげで理事長室まで一緒に行けることになったから、良しとするか。
理事長室まで3人で歩いていると名案が浮かび上がってきた。
そうだ！男同士の恋愛なら涼が詳しいはず！
恋愛初心者だから、どうすればいいか全く分からないけど、きっと涼なら分かってくれるはず！今日の夜にでも相談してみよう。
立花先生を送り届けたあと、涼は立花先生に用事があるとか言って残った。よだれを垂らして……気持ち悪いな……
俺も残りたかったが、涼がうるさいのでさっさと帰ることにした。
「立花先生は、絶対美形受けだよね！春日が攻めるのもいいが、理事長でもいい……なんで理事長室に呼ばれたんだろうか？はっ、もしかして、理事長ともう恋人なのだろうか!?新任の教師なんて珍しいし、もともと繋がりが(ry」
…………相談するのはもう少ししてからにしよう。一旦この件は保留で
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