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ザワザワとした雰囲気の中入学式が始まった。
「きゃあああああぁぁぁ」
男とは思えない甲高い声が体育館に響きわたる。
「黙れ」
キタキタキターーーー、来ましたよ!王道にかかせない俺様系会長様とか今どき黙れとかイタイけど、イケメンがやるから許されるのですね。分かります。
「俺様が生徒会長の西宮晃だ。俺様に迷惑かけないようにせいぜい楽しめ。」
壇上で偉そうなことを言ってのける会長に興奮を隠せない。
俺様系会長攻めの匂いがぷんぷんする。
ギャップ萌で受けもいいと思うけど。
「では次に新任の先生を紹介します。立花先生挨拶お願いします」
勝手に頭の中で妄想していると副会長に呼ばれた。
挨拶あるって聞いてないんだけど。
何を言おうか考えながら、席を立つと生徒達からは息を飲む音が聞こえた。
生徒をチラリと見ると僕の顔をじっと見ていたので第一印象が大切だと思いにっこりと笑った。
笑顔を向けられた生徒達は顔を赤くしたり、顔を逸らしたりと三者三様な反応をした。何だよ感じ悪いな。
壇上に上がると、一部からの生徒達からしか見えなかった僕のことを皆が一斉に見てくる。緊張して足が震える。なんか恥ずかしい。
「はじめまして、立花朱里といいます。今年度からこの学園の教師となりました。初めてでこの学園の詳しいことは知らないので教えてくれると嬉しいです。これからよろしくお願いしますね」
「「「きゃあああああ」」」
「凄い!めっちゃかっこいい!!」
「かわいい……!!」
僕がふわりと笑うと皆が甲高い声をあげたり、野太い声をあげたりと歓迎ムードで拍手してくれた。
良かった…今までこんな学校に赴任したことなかったから…歓迎されなかったらどうしようかと思った。
そう思い、壇上から降りて自身の席に向かった。そして、ザワザワとしたまま入学式が終了した。
僕の担任するクラスは1年A組だ。
たくさんの男子生徒がいる部屋……
めっちゃ楽しみ!よし行くぞ!ホモの巣へ!
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