共闘戦線。

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共闘戦線。

気がつくと、2度目の光景を目にする。 白い天井と周りは白いカーテンで囲まれている。 ああ、ここ、保健室? なんでまた? 息が少ししずらかった。 鼻に何か詰まっているようだ。 手をやると、ティッシュが詰まってた。 また鼻血出してたのか。 私はなぜここにいるのか考えた。 その時、響谷先生の正装の姿がフラッシュバックしてきた。 まさか。 まさかまさか。 私それを見て、興奮して倒れたっていうの? 信じられない。 全身がじわじわと熱くなってきた。 ベットの枕を抱く。 「はあ、先生、いつもかっこいいけど、今日もまた素敵…。」 ベットに顔を疼きながらボソッとつぶやいた。 「え」 人の声がカーテン越しから聞こえた。 いや、低い男の声だった。 私は反射的にカーテンを勢いよく開けた。 「ひぃっ!!!」 カーテン越しにベットの前に立っていたのは、隣の席の星崎君だった。 星崎君は引きつった顔をして、動揺していた。私は恥ずかしくなり、抱いてる枕を思いっきり星崎君に投げつけた。 星崎君の顔に直撃し、バコンと嫌な音がなった。 「ぎゃう!!!なにすんだよ!」 よろつき、顔に手をやる星崎君。 なんでこの人ここにいるの。 「聞いてたでしょ!」 「はぁ!?なにを!!」 「だからっ!!!!」 信じられないほどに大きな声が出た。 だがこれ以上先のことは口にできなかった。 それになぜか敵対心で星崎君を見てしまう。 「響谷先生のこと、かっこよすぎて好きだってつぶやいてたやつ?」 最悪だ。 「そんな顔するなって。俺、お前が先生のこと好きだって結構前から知ってたし。」 絶望した。 言葉を失う。 どうして? 赤坂くんは気付いてなかったのに。 「てゆうかさお前、じゃなくて、水無瀬さん、先生にベタ惚れしてんの、分かりやすいんだよ。」 この人、こんな口調だっけ。 人を見下すようで、からかっているようで、嫌な気分になる。 星崎君は枕を拾い、ベットの上に置いた。 「バレバレなんだよ。電車も先生と同じのに合わせたり、先生の授業は無駄真面目に聞いたり。やっぱりさっき倒れたのって正装のせいなんだ。見ててウケるんだけど!」 この人は私をからかって、周りに言いふらす。そして響谷先生にバレる。 危険人物だ。 そう第六感が働き、勝手に体が動いた。 「ちょっ!おい!」 星崎君の腕をベットの方に引っ張り倒し、彼を仰向けにして馬乗りをする。 そして枕で彼の顔を思いっきり覆いかぶせた。 「バラしたら殺す!!!!」 「ムグーー!!!!」 星崎君が叫び、彼が枕を掴み、顔からどかそうとする。 しかし私も力を込め、彼の顔に枕を押させ詰めた。 「ぷはっ!!!はぁはぁ、っくそ!!!この野郎っ!!!」 しかしそれも数秒で終わり、どんどん星崎くんの顔から枕が離されていく。 私は彼の上で枕の取り合いっこになった。 「お前!シャレにならないぞ!人殺し!!」 「あなたが絶対に内緒にすると約束するなら、退きます!だけど信用できない!」 そう、信じられないからどんな手を使ってもこの人の口を塞ぐ。 「おちつけ!!!!」 その威勢の声と同時に枕を奪い投げ捨てた。
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