共闘戦線。

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宙に浮く枕に視線を取られ、その隙に星崎くんが私の両手を掴んだ。 私は力一杯両手を振り解こうと腕を振るが、力が強く降り不退けない。 「おい!おちつけって!あと、俺の上で暴れるな!」 私は諦め、両手の力を抜いた。 「あのな、周りになんて言いふらさないから。そんな小学生みたいなことしないから。安心しろよ。」 「本当に?絶対に?」 星崎くんを見下しながら睨む。 「そもそもなんで俺を疑うの?俺なんかしたか?」 わたしは黙ってしまった。 それは根拠無く、星崎くんが言いふらすと思い込んでしまっていたのだから。 理由なんてよく考えれば無かった。 第三者にばれ、いずれ響谷先生に知られるのをずっと心の底で恐れていたのだ。 「いや、さっききついこと言って悪かった。ごめん。」 意外な発言に驚いた。 「え、あ、う、うん、べつに。」 「そんな驚かなくとも。」 驚きを隠せなかった。 「俺、お前に協力させてよ。」 「は???」 何を言っているの、この人。訳がわからなくなってきた。 「だから、お前の片想い手伝うってこと。」 「はっ!!??」 だから何言ってるの、こいつ。 益々わからない。 「今のお前の力じゃ、片想いで卒業して終わるだけだ。お前に必要なものは協力者だ!俺がその協力者になって両思いにさせてやる!」 「何、言ってるの。」 またこいつ私をからかっているのか? 尖った視線でこいつを刺す。 「お前のダメな点は全然アプローチしないところ、すぐに焦るところ、緊張しすぎなところ。とか。」 私の短所をいくつもあててきた。 「用がない以外先生に自分から話しかけないし、雑談もしないだろ?そんなのただの教師と生徒の底辺の関係だ。お前は一人じゃそれ以上に行けないんだよ。」 なにこいつ、どうしてそこまで知ってるの? 「最後に!その赤面症でわかりやすいんだよ!!」
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