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僕は決意する。ケポッの正体を突き止めると。
そして見た。
ゴミを持って玄関を閉めたその瞬間、ピクリと耳をそば立て僕の足音が遠ざかったその瞬間、カツカツと爽快な足取りで踵をかえす犬の姿。
録画なんていう卑怯な裏切りがあるなど、世界が終わったとしてもぼくの犬は考えもしないだろう。
向かう先は猫の部屋。
目的は猫の餌。
猫専用のわずか15センチの扉をガタガタ音を立て強引にすり抜ける犬。
僕の足音が近づいてくる。それでもガツガツ猫の餌をかっこむ犬。
いざ、玄関が開く数秒前、おかえり、待ってたと尾をカチカチ出迎える。ぶれることのない忠誠の眼差し。
ケポッ。
喜びつつケポッ。
「おい、お前、猫の餌食ってるだろ」
猫部屋の扉を開け空っぽの餌入れを確認。状況証拠は出揃った。もう言い逃れなどできやしない。
尋問しようと振り返れば犬はすでにいない。
ベッドの下へ逃亡。
犬の僕への隠し事。ちょっぴり切なくなった火曜朝の出来事。
おしまい
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