『罰として、本当のことを一つだけ言おうか』

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「10月かぁ。11月は文化祭があるんだよなぁ」  などと力ない声で呟きながら集中力が切れた兄崎はぼんやりとカレンダーを見る。  そう10月と言えば、文化祭の準備期間なのだ。  これが終われば俺たち三年は退任し、次期生徒会執行部は選挙で選ばれる。 「最後かぁ。そうだね、でもさあ、何というか……げんなりしてんだよね。最後の最後まで扱き使われるのね俺らって」  文化祭前の準備で生徒会室にて、春日と兄崎は無言で部活動団体や委員会より提出された申請書に目を通していた。  地味な仕事だが、生徒会業務の7割程は書類との戦いと雑務だ。  生徒会執行部メンバーと聞けば、学園の中でも成績優秀でかつ生徒たちの信頼が厚くなければ立候補しても当選しないことから、生徒たちの憧れの的だと誰もが答える。
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