『罰として、本当のことを一つだけ言おうか』

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「しかし、何だこりゃ。全然書類が減ってねぇな。二年は大丈夫なのか?」 「頑張ってはいるみたいだよ。慣れない仕事とプレッシャーでお疲れ気味だった」  頑張るのは当たり前だ。  第一生徒会執行部のメンバーで、この時期顔色がよかった者がいたか?と口にしようとし止めた。  馬鹿馬鹿しい。  多忙なのは承知で役職に就き当然の役目を果たしているのだ。  嫌なら最初から生徒会執行部に入らなければ良い。 「倒れねぇ程度には頑張ってもらわねぇとな」  書類に視線を戻そうとしたとき、肩に鈍痛を感じた。  長時間俯き加減で小さな文字を見続けていたため、肩や首の筋肉が凝り固まっているのだ。  最近はパソコンのモニタを眺めている時間も長い。  それが影響してか眼球が乾いて痛い。  そう認識すると、倦怠感が強くなり全身が重くなる。
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