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生徒会室には他の生徒は誰も居ない。
急に部屋が広く感じた。
隣にいた兄崎は立ち上がると、何故か春日の座る椅子の背もたれを掴み、カートを引くように冷蔵庫の前まで歩いていく。
キャスターが床に滑る感覚が臀部に伝わる。
何がしたいんだ。
椅子に座ったまま、遠ざかる机の上に設置されたパソコン画面と書類を眺めながら春日は溜息をつく。
彼は以外に強引だ。
「頼むから俺を無駄に疲れさせんな」
背中から冷蔵庫のドアを閉める音がして、座ったままの春日の旋毛を覗くように兄崎は後ろから頤を掴む。
首を仰け反り、覗き込む兄崎に不快感を隠せない。
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