スーパー【さかいめ】

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いつも10時になると店にパートのお婆さんがやってくる。 「おはよう、店長。今日もよろしくね。」 パートの千早さん。 10時から17時まで週5で働いてくれる元気なお婆さん。 時給が安いのに働いてくれる。 本人はボケ防止と言っているが、頭もしっかりしている。 レジ操作が上手いのと、人当たりがいいため雇っている。 毎日千早さんの友達が店に来てくれるため、私はありがたいと思っている。 「千早さん、おはようございます。今日も一日よろしくお願いします。」 人づきあいが苦手な私でも、 ほぼ毎日顔を合わせている千早さんに苦手意識はない。 「レジ打ちと店番ならまかせなさい。」 そう言うと千早さんはレジの後ろに置いてある椅子に座って、今日発売の雑誌を読み始めた。 「そういえば店長、今月の収入は大丈夫なのかい?」 お金の話は嫌う人が多いが、 心配になるぐらい来店数が少ないので、 こういった話は時々している。 特にこの地域では店も潰れているから心配なんだろう。 千早さんから切り出すときは、 大体が新しい生活雑貨を買うかどうかで悩んでいることが多い。 「ええ、他でも稼いでいますので大丈夫です。今月もお給料は問題なく出しますので、安心して欲しいものを買っても大丈夫ですよ。」 「おお、それはありがたいね。すまんね、座ってるだけなのに。」 「千早さんが店番してもらう間に私も睡眠がとれるのでありがたいですよ。本日もよろしくお願いします。」 そう言って私は軋む木造の階段を上り、2階の住居に戻って行った。
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