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こんな人混みで投げ出す訳にもいかず、また手を引き続ける。
面倒な事に巻き込まれたなぁ。今日は、友達の誕生日プレゼントを買いに行こうと思ってたのに。ワタシ、何やってるんやろ。
さっさと警察に引き渡した方が良さそうやな。
スマホで交番の場所を調べた。
近い。運良く、交番は目と鼻の先や。
良く見ると、視界にも入ってる。
ワタシは手を引き、歩き続けた。
あと少しで、これもおしまい。そう思った時、
「◯△□×」
マナちゃんが何かを言った。
「なんて言ったん?」
「お母さん、死んでる」
「はっ?」
「お母さん、とっくに死んでる。やけど、お母さんに会いたいねん。何処におるん? お姉ちゃん、知ってるやろ?」
一体、何を言い出すと思ったら。
「そんなん・・お姉ちゃんにはわからへんよ。お母さんに会わせてあげたいんは山々やけど」
「なんで? だって、お姉ちゃんがお母さんをおらんくしたんやで」
「もう何を言うんよ。お姉ちゃんは、あなたのお母さんに何にもしてないよ。それに、そんな冗談言うたらあかんよ」
「嘘つき」
「嘘つきって・・・そんな事、ワタシがする訳ないでしょ」
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