エピローグ

1/1
前へ
/8ページ
次へ

エピローグ

相変わらず、ここは騒がしい。小さな子供ばっかりで、泣き喚くことなんて、毎日。マナは、上手くやっていけるかしら? 施設に娘を入れることは、やるせない。できるなら、ちゃんと大きくなるまで見届けたかった。でもーー。 もう何をしても、どうする事もできない。 『マナ。大丈夫? あなたはあなたらしく生きてね』 目を閉じて、内側に眠る娘に想いを乗せた。 『この体。もう少しすれば、ちゃんと返すから。あとは、あいつ。私を殺したあの男を懲らしめれば、ちゃんと返すからね。そしたら、ちゃんと成仏するから』 私は、体の持ち主である娘に、優しく伝えた。 娘は弱い声で、近くにおってと、呟いた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加