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エピローグ
相変わらず、ここは騒がしい。小さな子供ばっかりで、泣き喚くことなんて、毎日。マナは、上手くやっていけるかしら?
施設に娘を入れることは、やるせない。できるなら、ちゃんと大きくなるまで見届けたかった。でもーー。
もう何をしても、どうする事もできない。
『マナ。大丈夫? あなたはあなたらしく生きてね』
目を閉じて、内側に眠る娘に想いを乗せた。
『この体。もう少しすれば、ちゃんと返すから。あとは、あいつ。私を殺したあの男を懲らしめれば、ちゃんと返すからね。そしたら、ちゃんと成仏するから』
私は、体の持ち主である娘に、優しく伝えた。
娘は弱い声で、近くにおってと、呟いた。
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