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「和之さんにはもう会えないって悲しんでた…。でも僕が和之さんの元へ行けるのを願っていた。彼は優しいから助けてくれるって……」
和之さんは黙って聞いている。でも、涙がこぼれていた。
僕はそれを拭う。
「僕は和之さんとは血は繋がってない…けど…ぼくのお父さんとお母さんは和之さんと千歳さん。ねぇ…………お父さん。ぼくお父さんとお母さんの子供って思ってもいい？
ずっと、これからも……二人の子だって…」
「……っ。そうだ。律月は俺と、千歳の子だ。これからもずっと、俺達は家族だから……あの日、生きててくれて、ありがとう…」
お父さんは僕を優しく抱きしめる。泣かしてしまった。
でも、やっと本当の家族になれた気がする。
お母さん、僕は幸せだよ。
お父さんの元に行けた。お母さんの言うとおり、とても優しいね。
見守ってて。
もうちょっと頑張って、生きてみるよ。
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