5月

11/19
前へ
/115ページ
次へ
期限が近い書類を持って風紀と生徒会顧問の元へ向かう。 風紀の書類は、これは手渡しで渡さないといけない。 いつもは副会長が行くけど、いないし。 一応ね、連絡したよ。副会長に。電話もした。 見もしないし、でもしない。 2回やって時間ギリギリまで待ったけど、なんの返事も無し。 もう後でなんか言われても知らん。 風紀室は、生徒会室よりシンプルな扉。 生徒会室は異常だね。なんか豪華なんだよ。風紀室ぐらいでいいと毎回思う。 「会計の雪峰でーす。書類持ってきましたぁー♪」 ノックをして、中から入れという声が聞こえたので入った。 「失礼しまぁーす♪おはようございまーす♪委員長ー」 ヘラヘラと中へ入ると、まぁ睨まれる。他の委員に。 委員長、神崎 誠司(かんざき せいじ) 先輩はジッと俺を見て聞いてきた。 「九重(ここのえ)はどうした。」 今の生徒会の状況を風紀は知っているか分からないが、「いないから」とか言うと面倒くさいので 「副会長は別の用事ができたから代わりでーす♪」 いつも通りヘラヘラと応える。 「そうか。もういいぞ。…あと、雪峰、お前いい加減身嗜(みだしな)み直せ。」 「善処しまぁす♪」 ニコニコしながら風紀室をでた。 毎回言われる、身嗜みについて。 ピンク髪で制服着崩してるのに生徒会会計だからな。 一応、生徒会は生徒の模範にならないといけない。 それがこんなんじゃ駄目だよなぁ。 最初考えてたキャラと割と違うけど、この格好になって何故かウケが良かったし、過ごしやすかった。 今は、少し考えないといけないかもしれないけど。 (プルルルル プルルルル) 職員室の前まで来たところで副会長から連絡が来た。 「はぁ〜い♪どうしたの?」 《貴方、今どこにいるんですか!》 「職員室の前だよ。書類提出するために♪」 《それは、私の仕事ですよね?何勝手にしてるんですか!》 「…いや、期限が今日までの書類もあったからさぁ。それに副会長に2回連絡してるよ?ほら、風紀はさ時間守らないとうるさいし、顧問は…まぁ、何も言わないけど。締切は守らないと♪」 《たった二回で気づく訳ないでしょう。 はぁ…貴方が持っていって、風紀が勘付いたらどうするんです?終わらせたのは、まぁ良いですけど。持っていくのは私がしますから。今後勝手に行動しないで下さい。では。》 うわぁーー…携帯投げたーい♪ え、副会長、サボってる自覚あったの? これフラグ?仕事しないフラグ? これからやってるふりしますって解釈していいのかな? それに副会長、今まで電話したら1コールで出てたよ? まぁいいや。また後で考えよ♪ 取り敢えず、副会長のせいで遅れそうだから早く顧問の(りょう)ちゃんに渡そう。
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加