5月

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2日後 杞憂に終わらなかった。 7時に生徒会室に着くと、珍しく生徒会の他のメンバーが揃っていた。+何故か涙目咲坂くん この子毎回涙目だな。 生徒会室の空気は悪い。 チラッと机を見ると積み上げられた書類達。 多分…というか確実に仕事してない。 「おっはよ〜♪皆早いね〜。久しぶりじゃない?7時ピッタリに揃うの♪何で咲坂くんがいるのか謎だけどぉ〜」 空気読めない子だ。これ。 睨まれてるのにヘラヘラできるなんて凄いな。 鋼の心だよ。俺。 副会長が口をひらいた。 「貴方、自分が遥に何をやったか自覚ありますか?」 ありませんよ。 「ごめんねぇ。分からないなぁ〜」 そう言うと、咲坂くんは泣き出した。意味がわからん。泣くとしたら、俺が泣く側じゃない? 何で泣いてんの? あの日、放ったらかしにしてごめんとか? 絶対違うでしょ。 「貴方、遥の優しさを仇で返しましたよね。倒れるなんて演技して。しかも2日無断欠席して。遥がどれだけ傷ついたことか…。恥を知りなさい!」 食事嫌だからって椅子から倒れる演技なんてする?痛くない? そんな勇気あるなら俺だったら別な事に使うけど。 無断欠席ってどういう事? 「ん〜。何言ってるのか分からないけどぉ。まずぅ、演技はしてないからねぇ。あと、無断欠席じゃないよぉ?担任にも連絡したしぃ、会長にも連絡してるはずだよぉ?」 これを言っても信じないのが今の彼ら。 「あぁ、叶と名乗る人から連絡はあった。だが、嘘だろ?身内使ってサボるなんてほんとクソだな。教師は騙されていたが、俺達は騙されない。遥の方が正しいからな。」 …だめだこりゃ。 もう、何言っても聞かないタイプだ。会長も、副会長も、まだ話してないが、睨みつけてる庶務も書記も。
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