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その後、授業をいつも通り受けて、放課後生徒会室へ。
いつも俺より先に来ているはずの副会長、会長が居なかった。
たまに遅れることもあるだろうから、そんなに気にしなかったけれど。
やけにこの日は来るのが遅いなぁと思い始めた時、外から何やら賑やかな声が聞こえた。
他のメンバーと一緒に来るなんて珍しいと思い、扉が開くと…
何ということでしょう。部外者がいるではありませんか。
驚いた。
役員以外の一般生徒は立入禁止。これは副会長が常日ごろ口酸っぱく言っていたことだ。特に俺に向かって。こんなだから信用なかったんだろうけど。
「遅かったねぇ〜」
一応声をかけてみた。
楽しそうに話していた副会長が俺を冷たい目で一瞬見たあと笑顔で、
「たまには遅くなりますよ。貴方も遅刻するじゃないですか。」
確かに遅刻はするけど、遅くて5分くらいよ?
副会長達、1時間遅刻してますが?
「あ〜…じゃあさ、なんでぇ…咲坂くんいるのかなぁ♪ここって一般生徒ぉ、立入禁止って副会長言ってたじゃん♪」
そう言うと、当の咲坂くんはえっ?という顔になったが、会長がすかさず
「俺が許可したから関係ない。」
そう言ってきた。咲坂くんはホッとした顔になる。
許可したとしても、咲坂くんをここに連れてくる意味がわからない。
仕事をするなら咲坂くんを放置する事になる。
すると彼らは休憩室へ向かっていた。
入る前に咲坂くんは俺に向かって、
「お昼、一緒に食べるって言ってたのになんで帰っちゃったんですか?今日は、許してあげるので、明日、一緒に食べますから!友達との約束は絶対守ってくださいね!」
咲坂くんはニコニコしていたが、メンバーはこちらを睨んで入っていった。
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