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遥side
律月君が急に具合悪くして渉君が連れて行って。
数分後に雪代君が入ってきて、見たことない人は扉の外で待機してるのが見えた。
お父さんから電話が来たけど、それどころじゃない気がして、心の中で謝って電話を切った。
何か悪いことが起きる気がする。
嫌な予感しかしない。今までこんな事感じなかった。
知らない人は翠先輩曰く浦方さんで、雪峰君の専属執事だそうだ。
彼は入ってきて僕をじっと見て変な事を言ってきた。
「貴方のお父様は、自分の糞な性癖の為に二人、いや、複数の方々の人生を壊した人間なんですよ。」
この人は何を言ってるの?
お父さんがそんな事するはずがない。
「貴方には悪いですが、やっとお父様のこれまでの悪事の証拠を見つけたんです。先程、電話がきたと聞きましたが、多分祝いの電話ではないと思いますよ。もしかしたら謝罪の電話かもしれませんね」
「な……にを…」
「貴方は悪くありませんよ。アレは上手く隠してきたようですから。少し昔話をしましょうか。貴方のお父様のせいで人生を壊された一人の女性とその子供の話です。アレは貴方に教えないでしょう。…知りたいですか?」
本当にお父さんが悪いことをしたの?
浦方さんて人が嘘をついてるように見えないし、浦方さんの言うとおり、お父さんは僕に心配かけないように話してくれないかもしれない。
僕にとってすごく優しいお父さんだから。
でも、知らなきゃいけない気がする。お父さんは知られたくないだろうけど…
すごく深刻そうだけど、多分、雪峰君の話だろうし、大袈裟に話してるだけかもしれないし…
「き、聞きます」
「…そうですか。…皆さんはどうします?」
「俺は聞く」「俺も」
雪代君は即答。いつの間にか来ていた風紀委員長。
そして帰ってきた渉君。
「おまっ」
巽先輩も委員長に気付かなかったのか驚いてる。
「飲み物用意します」
翠先輩は給湯室へ行ってしまった。
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