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もう恋なんてしたくないし、誰の事も信じないって、決めていたはずなのに。
......神宮寺の事は、信じてみても良いかも知れないって思った。
......思ったんだが、このタイミングで。
この鬼畜変態性悪野郎は俺の中に突っ込む指を、何の予告も無しにいきなり二本に増やしやがった。
凄まじいまでの、圧迫感。
苦しくて、まともに息が出来ない。
これ以上、ぜってぇ無理だって。
前言、撤回。
やっぱこの男、全くもって信用ならねぇ!
「抜......けよ、神宮寺!
マジで、無......理ぃ......!」
すべての神経がアナルに集中してしまい、嫌でも彼の指の感覚が自分の中で存在感を増していく。
指を埋められている場所を中心に、体全体が熱を持っていくのを感じる。
初めて経験する、未知の感覚。
「無理じゃないって。
大丈夫、大丈夫!
頑張れ、お前なら出来る!」
適当な事ばっか、言いやがって!
再び溢れ出した、涙。
それをもう一方の手の指先で拭い、神宮寺は楽しそうに笑った。
「大丈夫じゃねぇわ!
ケツ穴が割けたら、どうしてくれる!
......俺の事を愛してるなら、我慢出来るよな?」
神宮寺の眉間に寄る、深いシワ。
そして指が俺の中から、ぬるりと抜かれた。
それにホッとした瞬間、指の代わりにそこに当てられたのは、彼の大きく隆起したモノ。
しかもそれにはちゃっかり、ゴムまで装備されている。
ホント、いつの間にそんな準備してたんだよ?
......もはや、天才手品師の域じゃねぇか。
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