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ぼくは、ばんごうふだをつけて、てつのたなにはいることになった。
ぼくのばんごうは、『20201017№3』
『№1』は、カバンさん。
『№2』は、カメラさん。
ふたりとも、「かえりたい」って、ないてた。
・・・・・・・。
「青い魚のぬいぐるみ、ですか?」
「はい、あの、このくらいの大きさの」
・・・・・・・?
あ……、ミカちゃんだ!! ミカちゃんのこえがする!!
すっごい大きなこえで、ないてる。
パパの、ママのこえもきこえる。
「ああ、ありますよ! さっき届いたばかりです」
「ミカ!! シーちゃん、ここにいるって! 良かったね!」
「公園になかったから、ダメ元で、公園の近くの交番に来てみたけど、
まさか本当に届けられてるとは思わなかったな」
おまわりさんが、たなからぼくを出してきた。
「ミカちゃん、かな? はい、落としもの。
もう落としちゃダメだよ」
ミカちゃんだ!! ミカちゃん!! ミカちゃん!!
ミカちゃんが、なみだでグチョグチョのかおでぼくを見て、
ぬれた手でぼくをだきしめた。
「シーちゃん!! えぐっ……シーちゃん……ごめんね、ごめんね」
ミカちゃん、おびょうき、よくなったんだね。
そんなにおっきなこえで、まっかなかおでないてるなんて、
げんきになったしょうこだよね。
ぼく、ぼく、うれしいよ。
むかえにきてくれて、ありがとう。
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